2018年10月10日

1978年 観世寿夫の『二人静』と『芭蕉』

久しぶりの投稿。

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銕仙会能楽研修所 昨夜の鏡の間 (橋掛に向かって)

昨日、お弟子さんに『二人静』の謡の稽古をしていて、ふと思い出した。
そうだ、寿夫先生が亡くなる年に『二人静』をなさっていた!
銕仙会の機関誌「銕仙」を確かめてみたらやはりそうだった。
1978年1月18日。
この年は水道橋の能楽堂が工事中で梅若の能舞台を使って三日公演をやっていた。
『二人静』に『国栖』という吉野の能で組んだ番組だったんだ。
研究・十二月往来は表章先生のご寄稿。

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『二人静』を「立出之一声」の「小書」(替の演出)にて、常はツレである菜摘女を観世静夫(八世観世銕之丞)、常はシテである静御前の霊をツレとして観世寿夫が。この時は、後の場面で静御前の霊が登場しない大胆な演出だったと思う。
ちょうどこの1月、寿夫先生は、岩波ホールでの早稲田小劇場の『バッコスの神女』(鈴木忠志演出)に出演されて、そしてそのあとすぐに入院して胃がんの手術だった。

来年の銕仙会1月定期公演で私は『二人静』を、その時の演出とはだいぶ違いますが同じく「立出之一声」の小書で舞います。

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またその1978年、前年度発表された予定では、寿夫先生は、12月6日と8日に『芭蕉』を舞う予定でした。しかし、「順調な経過」のはずが、やがて再入院され12月7日に亡くなられて、この二日『芭蕉』は叶いませんでした。

今年12月の「青山実験工房」では、6日に『井筒』を、8日にその『芭蕉』を、まことに畏れ多いことながら、舞わせていただきます。(7日に『中有』と『雪はふる』)

2019年銕仙会定期公演予定

第二回青山実験工房

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観世寿夫『井筒』(吉越立雄撮影) 銕仙会能楽研修所二階ロビー
posted by しみかん at 16:22| 日記